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在宅コールセンターで気をつけるべき5つのポイント

在宅コールセンターで気をつけるべき5つのポイント

世界的な自粛ムードの中、働き方に対する発想の転換が求められ時代となっています。緊急事態宣言の発令に伴い日本政府は成長戦略におけるテレワークの重要性を強く訴えていますが、各業界によってテレワーク導入の実施率は異なっています。

その中でも三蜜環境の職場が問題視されているコールセンター業界では、従業員の通勤移動を抑えるためやソーシャルディスタンスへの取り組みのために、従来の会社勤務から在宅コールセンターへのシフトに各社対応している現状です。国民の暮らしに欠かせない相談口として顧客と企業をつなぐ接点となるコールセンターの存在が、顧客満足度を維持しながら在宅ワークへとシステム構築ができるかが重要なポイントとなっています。

さて、ここでは在宅コールセンターを運営するにあたって、サービスの品質向上や在宅でのセキュリティ対策など、新しい業務体制の導入によって起こる問題やその解決策などについて気をつけるべき5つのポイントについて解説していきましょう。

電話応対の品質の向上のための対策

業務体制が会社から在宅にかわることによってオペレーターと管理者SVとの連携がとりにくい場合があります。SVのアドバイスが行き届かずにオペレーターが顧客の要望に的確にアドバイスできないケースが生じることによってサービスの品質の低下につながることも想定されます。そこで、新しい業務体制に替わってもサービス向上のための対策が進められるように以下のような方法で効率化をはかることができます。

FAQシステムを導入

FAQとは Frequently Asked Questionsの略。よくある質問とその回答をまとめ、事前に顧客に向けて提示しておくことによって疑問を解決できる方法です。

顧客の問い合わせに対してオペレーターを介さずにFAQ対応できることで、通常の電話応対業務の負担が減少しオペレーター人材不足にも効果的です。最近では、顧客の疑問についての検索ヒット率に特化したFAQツールも登場しています。

チャットサポートシステムの活用

顧客からの疑問に解答することとSVへの相談が同時進行で活用できるチャットサポートシステムは、電話でのやりとりよりもテキスト上での業務となり、在宅での音声によるトラブルも防止でき、リアルタイムで顧客とオペレーター、SVとの連携を円滑に運ぶことができる機能となります。

ウェブ会議やモニタリング

SVとオペレーターがリアルに向き合って情報共有や相談が取れないため、定期的なウェブ会議などでのディスカッションやOJT教育などは、オペレーターのスキル向上やメンタルヘルスにも役立つ方法となります。

顧客との通話中の会話をリアルタイムでSVが聴くことができるモニタリング機能は、オペレーターが回答に困った場合のクレーム対応にSVがすばやくサポートし指示できることが可能となります。

ウィスパリング機能

顧客とオペレーターが通話中に、SVからオペレーターだけにリアルタイムで指示ができる機能です。顧客の質問に迅速に回答ができ顧客満足度アップにつながる効果があります。ウィスパリングが機能している場合には、顧客に対して「この通話は品質向上のため録音されております」等のアナウンスが事前に流れます。

労務管理

在宅コールセンターの実現のための課題としてオペレーターに対するマネジメントがあげられます。

勤怠管理について

労働基準法による規定・1日8時間/週40時間内を厳守することが基本となり、遠隔による勤怠管理においては、専用ツールを活用しオペレーターの稼働時間を把握し、業務時間のオンオフを数値からはじき出すことが可能となります。稼働状況をリアルタイムに確認できるシステムとして可視化できる新機能アプリも登場しています。また、オペレーターの希望する勤務時間数にあわせて、時給契約やインシデント件数完了による単価契約、早朝・夜間対応できるシフト制(24時間ヘルプデスク)など、フレキシブルな契約形態に適用することも検討すると良いでしょう。

オペレーターーの評価について

SVによるオペレーターの評価に対しては、遠隔モニタリングを活用してオペレーターの顧客への応対や勤務状況を監視したり、定期的な個別ミーティングなどを行うことよって評価のための判断基準を設けることが可能となります。また新規オペレーターに対してはウェブ会議での社員教育や新旧オペレーターどうしのコミュケーションツールによる共有の場を設ける工夫もあると良いでしょう。遠隔によるデメリットを可視化できる機能を取り込むことで、業務関係者全体のコミュニケーションとオペレーターのモチベーションアップを図ることが可能となります。

セキュリティリスクの対策

オペレーターの電話対応の際には顧客の個人情報をアクセスするプロセスがあります。ここで気がかりになる点は情報漏洩です。個人情報を取り扱う場合の万全なキュリティ対策が必要となります。下記にようなセキュリティ対策があげられます。

VPNの活用

VPNとはVirtual Private Networkの略。無料WiFiなど公衆ネットワーク上での情報漏洩防止のためにインターネット上に仮想の専用線を設置しセキュリティ効果をアップする機能です。

ウィルス対策ソフトの活用

ウイルス対策ソフトの導入とソフトのアップデートを定期的に行い、常にパソコンを最新の状態にしておくことが重要となります。

PC紛失に対する対策

顧客情報や機密情報が保存されているPCなどデバイス紛失した場合の対策としてパスワード管理やリモートロックやリモートワイプなどの機能の活用があげられます。

情報の持ち出しルールの規則

紙媒体やUSBメモリによる不必要な情報持ち出しの禁止と業務上ルールを明確にする必要があります。

コミュニケーション不足の解消

在宅コールセンターはじめ、在宅ワーク導入を開始した企業の抱えている課題にコミュニケーション不足があげられます。解決策として各企業が取り組んでいる方法はウェブ会議やチャットツールを活用した定期的な社内コミュニケーションです。オンライン上でのコミュニケーションに対する方法としてチャットによる、ほどよい雑談交じりのコミュニケーションがあることで業務上の連携にも効果的です。また円滑なコミュニケーションには、在宅ならではの孤立感を防ぐ方法として、オペレーターどおしが使いやすいい連絡ツールを活用して普段から相談しやすい環境を作っておくことが必要となるでしょう。

在宅コールセンターでかかる経費

在宅コールセンターに必要な環境整備のために発生する諸費用に関しては、会社とオペレーターと費用の分担方法についてのルールを明確にしておく必要があります。業務上費用のかかる主なものは、パソコン/周辺機器/セキュリティ対策/光熱費/通信費/などがあげられます。負担の対象となる側がはっきり線引きできない光熱費や通信費などについては雇用側から定額で支払われているケースが多くなっています。

在宅ワーク導入に関しては厚生労働省の助成金の対象となりますので、事前にご相談されることおすすめいたします。

また、電話機端末本体を必要としないクラウドPBXによるコールセンターの構築は、電話設置と配線の工事、ランニングコスト、通話料の出費が低価格で抑えることが可能となり、コールセンターの在宅化のためのシステムとして注目されています。

まとめ

在宅コールセンターでは、品質の向上やセキュリティ対策などの課題に対して、各社が環境整備に取り組んでいます。新しい業務体制には、遠隔操作に適応した機能性のあるシステムを取り込んで従来型から進化型スタイルへと移行することによって、今まで深刻化してきている人手不足解消にもつながり、雇用する側と働く側の合理的な連携も期待できます。課題に対する解決のために新しいシステムを導入する際には、注意する点を心得て事前準備のためのポイントを抑えておくこと、そして業務関係者どおしのコミュニケーション能力が必要となるでしょう。

本記事の執筆・監修

江戸 達博

株式会社スカイアーチネットワークス 代表取締役社長
前職のSI企業で、24時間365日対応のサーバー管理事業を立ち上げ。大手出版社・ゲーム業界の基幹ネットワークの設計構築・運用保守のコーディネートから、サーバー作成、深夜の障害対応まで広く携わる。

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