2021.05.10
従来コールセンターは顧客からかかってきた電話に応対し、問い合わせやクレーム対応を行うといった受け身の役割でした。
しかし、スマートフォン、SNS、モバイルアプリケーションなどの普及に伴い顧客とのチャネルが増える中、コンタクトセンターの役割も変わりつつあります。
この記事では、次世代コンタクトセンターの特徴と、それに対応するAmazon Connectの機能ついて解説します。
目次
顧客との接点となるチャネルが増える中、コンタクトセンターには、どのような役割が求められているのでしょうか?ここでは次世代コンタクトセンターの特徴を4つ紹介します。
電話やメールはもちろんSMSやチャットなど、顧客とのコミュニケーションツールが増えています。このため、電話、メール、SMS、チャットなど、様々なコミュニケーションツールに対応し、顧客との接点を強化する必要があります。
「新規顧客獲得に必要なコストは既存顧客維持に必要なコストの5倍かかる」と言われているほど、多くの企業にとって既存顧客の維持は重要な課題です。そして、既存顧客維持の鍵を握っているのが「顧客体験の向上」です。
コンタクトセンターは直接顧客と接点を持つ場です。このため、「疑問や質問に対する迅速で正確な回答」など、コンタクトセンターには顧客体験の向上につながる対応が求められます。
コンタクトセンターは顧客の声を直接聞くことができるため、マーケティングや経営戦略に役立つデータを収集する機能も担っています。
とはいえ、ただ顧客の声を集めるだけでは有益な情報とは言えません。顧客の声をマーケティングや経営戦略に生かすためには、データとして蓄積し、累積データを分析する必要があります。
このため、情報収集する項目をあらかじめ決めておき、日々寄せられる顧客の声をデータとして登録するための仕組みが必要です。
新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない中、オフィスに集めて行うコールセンター業務では1人の感染者が出ると、約2週間の業務停止が余儀なくされる可能性があります。このため、三密(密閉、密集、密接)を避けるための工夫が求められます。
また、働き方改革に伴い企業には柔軟な働き方が求められています。なぜなら、柔軟な働き方に対応しているかどうかにより、オペレータの採用活動にも大きな影響を及ぼしているからです。
これらのことから、次世代コンタクトセンターには在宅勤務にも対応する必要があります。
Amazon Connectとはオムニチャネルに対応したクラウド型コンタクトセンターサービスです。
Amazon Connectには以下の特徴があります。
また、コンタクトセンターに必要な以下の機能があります。
このようにコンタクトセンターに必要な機能を提供するとともに、必要な設定が簡単に行うことができるようになっています。
また、SalesforceなどのCRMシステムとも連携できるため、顧客情報や過去の対応履歴など、オペレーターにとって必要な情報を適宜に提供します。
Amazon Connectを使用することで、次世代コンタクトセンターに必要な機能を備えることができます。以下で具体的に紹介します。
Amazon Connectはオムニチャネルに対応したプラットフォームです。
Amazon Connectでは、電話はもちろん、メールやチャットを単一のGUIで確認できます。また、Webやモバイルチャットにも対応しています。また、着信した電話、メール、チャットは自動的にキューイングされ、空いているオペレータに割り当てられます。
Amazon Connect WisdomはAIを活用することでオペレータが問い合わせに迅速な回答を支援するためのツールです。
ナレッジ記事、よくある質問、Wikiなど、回答に必要な情報がさまざまなサイトに分散しているのが現状です。このため、オペレータはこれらのサイトにアクセスして問い合わせ事項に対する回答を探すため、回答までに多くの時間と労力を費やしています。
Amazon Connect Wisdomを利用することでAIが問い合わせに対する適切な回答を素早く見つけ出し、オペレータの迅速な回答を支援します。
Amazon ConnectはSalesforceをはじめとした他のシステムとの連携ができます。
Salesforceは世界No.1のCRMシステムです。Amazon ConnectとSalesforceと連携することで、問い合わせ履歴を顧客情報と紐つけて管理することでマーケティングや経営情報の分析に役立てることができます。
Amazon Connectを利用することで在宅勤務に対応したコンタクトセンターを開設することができます。
Amazon Connectはインターネット接続できるPC、マイク、スピーカーがあれば利用可能です。仮にPC、マイク、スピーカーがないとしても、ACDで会社支給の携帯電話に転送することができます。
このようにAmazon Connectを利用することで在宅勤務にも対応でき、柔軟な働き方を実現できます。
この記事では、次世代コンタクトセンターの特徴と、それに対応するAmazon Connectの機能ついて解説しました。
次世代コンタクトセンターでは「顧客との接点の強化」「顧客体験の向上」「顧客の声の収集と蓄積」「在宅勤務への対応」が求められます。Amazon Connectを利用することで次世代コンタクトセンターに必要な機能を実現することができます。
もしコンタクトセンターシステムの構築・運用を検討しているのであれば、Amazon Connectの利用をおすすめします。
本記事の執筆・監修
江戸 達博
株式会社スカイアーチネットワークス 代表取締役社長
前職のSI企業で、24時間365日対応のサーバー管理事業を立ち上げ。大手出版社・ゲーム業界の基幹ネットワークの設計構築・運用保守のコーディネートから、サーバー作成、深夜の障害対応まで広く携わる。